記事コンテンツだけではない──DocuestにおけるSEO対策の取り組みと効果

こんにちは。今回は、弊社が提供するWebサービス「Docuest」において実施したSEO施策の中で、特に効果を感じられた事例についてご紹介いたします。

認知度ゼロからのスタート

Docuestは、HTMLをPDFに変換するAPIを提供しているサービスです。また、帳票や報告書などをWeb上でデザイン・出力する機能も持っています。大量のPDF生成を高速に行うことを特長とし、主に業務用途を想定して開発しています。

しかし今年にリリースしたサービスということもあり、当然ながら知名度はほぼゼロ。Googleなどの検索エンジンからの流入もほとんど無く、自然検索経由でのアクセス獲得は大きな課題でした。

コンテンツSEOはあえて採用せず

SEO施策としてよく挙げられるのが、「検索キーワードを意識した記事コンテンツの発信」です。ただしこの方法については、Docuestに関しては現時点では採用していません。

というのも、「PDF 出力」「帳票作成」「HTML PDF 変換」などの関連キーワードは、既に多くの競合サービスや技術系の記事によって取り上げられており、検索結果上位に割って入るのは困難と判断したためです。いわば、レッドオーシャンです。

「使える素材」を通じた間接的な集客施策

そこで私たちは、コンテンツを通じて直接的に集客を狙うのではなく、「検索されやすく」「実際に役立つ」リソースを提供することを試しました。具体的には、印刷やPDF出力で使いやすいレスポンシブHTMLテンプレートの無料配布ページを公開することにしました。

無料HTMLテンプレート配布ページ:https://docuest.com/ja/html_templates

このページでは、業務書類や資料の作成にすぐに使えるHTMLテンプレートを誰でもダウンロード可能にしています。商用利用可のほかDocuestへの会員登録も不要です。

検索流入に見えた変化

配布ページの公開後しばらくして、Google Search Consoleで検索インプレッション(検索結果での表示回数)やクリック数を確認したところ、明らかな増加傾向が見られました。

次の図はGoogle Search Console ですが、赤い線が引いてあるあたりでテンプレート機能を公開しています。Googleの検索結果に表示される回数が増えたのがわかります。

数値としては小さなものではありますが、これまで完全にゼロだった検索経由の流入が、確実に増え始めていることが確認できました。

おわりに:SEOにおける代替アプローチとしての「価値の提供」

今回の事例を通じて得られた示唆は、「SEO対策=記事コンテンツ」だけではないということです。競合性の高いキーワード領域においては、無理に記事を量産するのではなく、テンプレートや素材、ツールなど、実用的かつ無料で利用可能なリソースを提供することで検索ニーズに応えるというアプローチも有効です。

現時点では、SEO対策で増えたアクセス数は微量なので、「Docuestの認知拡大」という目標は全く達成できていません。しかし、良い傾向は確認できたので、今後もDocuestではユーザーにとって価値あるコンテンツを通じて、自然な形での認知拡大を目指していきたいと考えています。

Docuestに関してご質問やご要望がございましたらお気軽にご連絡ください!

よろしくお願いいたします。